「芸術は大衆のもの…」(岡本太郎氏)
渋谷駅で友人との待ち合わせがあり、〇年ぶりかにハチ公口に向かいました。
ここにある岡本太郎氏の壁画が大好きで、渋谷に来ると必ず立ち寄るということだったので、そんなところがあったっけ?と思いながら向かいました。
ありました!井の頭線にむかう通路の広い空間の壁面いっぱいに!!
「明日の神話」というタイトルで、大阪万国博覧会のモニュメント、「太陽の塔」の様に独特の印象のモチーフが圧倒的な迫力で壁面に広がって、観る者を惹きつけます。
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ピカソのゲルニカを思い起こされるような強いメッセージ性を感じましたが、それよりも前向きな思いも感じます。
前につんのめる様に話していらした氏の情熱が溢れてくるようです。
原爆を題材に、ただ悲惨なだけではなく、再生への思いを込められ「明日…」という題名にもなりました。
この場所への展示にいたるまでは、発注元の海外のホテルが倒産して、日の目を見ることなく埋もれ傷んでしまっていたという数奇な運命をたどった作品ですが、今、ここにある空間の為に描かれたのではというくらいピッタリ収まっています。
普段は忙しく、通勤ですり抜けるのに精いっぱいの多くの人達が、ふと足を止めたくなる、或いは、忘れてはいけないと言われる原爆や戦争、人の業についてふと思いを巡らせるきっかけになる、そういう機会を私たちに与えてくれている気がいたしました。
美術館に足を運ぶのではなく、日常の中で作者の思いに触れる事が出来る、JRの英断でしょうか?周囲の方々の尽力でしょうか。
直接、営利にならない、成果が見えにくい、「仕分け」の対象にすらなりかねない、でも大切な取り組みが他でもふえるといいなと思いました。
いつも必ず立ち寄ると紹介してくれた友人に感謝です。
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Author:LM
やんちゃなひめ(猫)に仕える?日々を楽しんでいます。
前衛的なものって、作者の意志より観る側の感情の揺れの方が左右しちゃうのね。
あら、、今の私は何を悩んでいるんでしょう?(*_*;