
ちょっとだけ涼しかったので
2日前にはゲリラ豪雨で落雷と降雹、次の日は緩んだ地盤の上のクレーンが倒れて…
この周辺も暑さで何かリズムが…
でも今日は暑さも一息。
ようやく(笑)目が活字を追う元気がでました。
あさのあつこさんの「ぬばたま」 ちょっとどろっとしたタイトルに何故か惹かれてしまいました。

ぬばたまはヒオウギの種子で、「黒」とか「夢」にかかる枕詞。
(花の写真はYahoo百科事典から)
このお話は、人々と共にある山の緑が、あるときは折り重なって深い緑から漆黒へと様相を変え、狂気を孕み、人を呑み込み…
あるいは癒していく… そんな様を鋭利な文で著わしています。
四つのお話で構成されているその共通点は、都市の暮らしや歯車からどこかでずれてしまった人々が、やがて故郷の山に吸い寄せられるように戻り呑みこまれるというところにあります。
「自然」には、ともすればきれいとか癒しとかだけを求めがちですが、人間が勝手に作りだした幻想でしかなく、本来は厳しく、時として残酷でさえあることを思い起こさせてくれます。
そういえば昔、山に分け入ると、鬱蒼とした緑に胸が締め付けられそうな不安を覚えた事、ありました。
木漏れ日のあたるところに出るとほっとするものの、辺りの静寂にまた不安になる…
「バッテリー」とか青春小説、児童文学の印象が強い著者の、一味も二味も違う一面がみえる恐怖譚でもあります。
真夏の夜にちょっとお薦め!

~デス。
(頭上を覆う緑と)
(足元を這う緑)
…いずれも葛西臨海公園にて…
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猪もたけり狂って、お山を荒らしていませんか?
もうこの際、髪金も濡れ羽色も、みな刈り上げてしまえ~~!って思いたくなる位暑いですもんね。
ヒオウギの花、雅でいいですよね。黒い実もきりっと締った感じなのに、ねっとりした名前で…
お山にはいろいろあっていいですね。
さてさて、山ガールに会いに行かなくては!(笑)